常本琢招監督 『蒼白者A Pale Woman』

女優さん達がすごく美しかった!

笑顔の表面から滲み出る女の力強さとかを感じて

鳥肌が立つ瞬間が何度かありました。

監督は役者の目を大事にしてくれる方なのではと思いました。


常本監督、私もいつか撮って、もらいたい!!           

柳英里紗(女優「惑星のかけら」「天然コケッコー」)

サークやアルドリッチ、あるいは日活アクションや香港ノワールについて、議論はいくらでもできる。しかし、アクション・メロドラマを現在の夢として生き抜く、ワクワクするような映画を作るには、欲望と技術と執念が必要だ。われらがツネちゃん、常本琢招監督の『蒼白者』における果敢な挑戦に大きな拍手を送りたい。

福間健二(詩人・映画監督)

安川有果監督 『Dressing UP』

恐ろしきモンスターを内側に抱える少女がいる。人が傷つき、物が破壊され、混乱する。

けれど、少女が希求するのは「人をゆるすこと」と、「人からゆるされること」だ。
ラスト、少女のまなざしから伝わるものは無限にある。

森下くるみ女優/文筆家

キララほんとに凄かった。

安川の映画で一段と魅力が増したね。

今度会うの恥ずかしいわ。

柴田剛(映画監督・『堀川中立売』)

祷キララという若い女優がそこに立っている。大仰な身振りから最も遠いその表情を見ることは、映画そのもの、映画というスリルそのものを味わうことだ。

 自分がどこからどのようにしてここへやってきたのか、自分は何者か。

 ヒロインは奪われた記憶をみずからの意志によって奪還する。そのことによって恐怖と抑圧に立ち向かう。逃れられないものに向かい合う闘い。出自に向かい合い、生き抜くための闘い。その表情は静かだ。その表情は、自分を翻弄する世界に向かい合うバスター・キートンのように透明な美しさをたたえている。普通ではなく普遍の美しさなのだ。

大久保賢一(映画評論家・多摩美術大学)

安川有果が描く危うさは、少女の中を喰いちぎって飛び出すモンスターと同じくらいの強い光だ。それに照らされる人々はなんて愛おしいんだろう。

 

朝倉加葉子(映画監督・『クソすばらしいこの世界』6/8よりポレポレ東中野 以降順次公開)

「祷キララ」さん。

お芝居が上手で綺麗な子たくさん、知ってる。

でもそんなんじゃない。誰ともちがう。

ただ、「いる」。そこに、「いる」。

画面の中にただ、「いる」としか言えない、圧倒的存在感。

 

野生の眼をした女優さん。

感情のうずまきが、グイグイ伝わってくる。

最高です。

春名風花(女優・タレント)

少女の中に密かに眠っていた怪獣が起き上がる。

勿論、安川有果の怪獣も起き上がる。

 

少女の顔・表情と、歩き方を見て欲しい。

少女は、ツイ最近、忘れてしまった記憶を取り戻す為に焦っている。

2才の時に母親は亡くなったと、父から聞かされている。

このツイ最近の記憶(もどかしい)を取り戻す為、彼女は暴れ、学校を破壊する。

 

ラストカットの、彼女の表情とその変化を見て欲しい。

これ等一連のシーンは、私が近年見た映画の中で、最高の場面だ。

 

安川有果は、(私と同じく)どうしても映画を作らざるを得ない、根源的な動機、失った(忘れた)記憶、(その先の秩序)を求めているんだ。私と安川は似ている。

私の映画と安川の映画は、似ていないようで、似ている。

彼女は、今後も、ゆっくりと映画を作って行くだろう。

※コメントより一部抜粋

沖島勲(映画監督)

梅澤和寛監督 『治療休暇』

空前絶後のガッカリ感。ここまで気持ちよく「主人公に裏切られた映画」はユージュアル・サスペクツ以来かもしれない。


 黒田勇樹(ハイパーメディアフリーター)

実に素直な男である。会社来なくていいと言われりゃ休み、ダイエットしろと言われりゃ出向き、部屋を貸してくれと言われりゃホイホイ貸してやる。どこに行っても邪魔者扱いのこの男のヘラヘラ笑いが物悲しくてとても良かった。


 いまおかしんじ(映画監督)

じりじりと「嫌な感じ」が続く映画です。
ラストシーンなんて最高に嫌な感じです。
ぼく、たぶんこいつらと街ですれ違ったことあるんです。


          上田誠(ヨーロッパ企画)

主人公を演じる我が弟子が、リアルにムカつく腹立たせる!役柄なのは承知ながら、マジで破門にしようと思った。


                   月亭遊方(落語家)

非オシャレのだらだら日常映画かと思って油断してたらほとんどホラーだった!

不快すぎてゾクゾクする。


                   能町みね子(漫画家)

主人公は、旧友の幼稚な行動に、怒ることが出来る。

「捨てたもんじゃない」。

そう思わせた人物が、自分の行動については、他者の感情を予測することが出来ず、やらかしてしまう。

傷つくのは一人前だが、傷つけることを事前に抑止することは出来ない。

これは相当リアルだ。

映画の中だからいいんだ、などとがさつに言い放つことは出来ない。

ほほえましくて、このままでいいような気持ちと、

日本は終わった、滅んでしまえ、と思う気持ちが複雑に出入りする、

なかなか小憎らしくも小気味いい、嫌な「葛藤」を残してくれる良い作品だと思った。

                   武富健治(漫画家・『鈴木先生』)

ぼくらが映画を観て「こういうやついるよねー」と冗談めかして言うとき、だいたいは親しみを込めているものだ。
でもこの作品は違う。「いるよなこんなやつ・・・」と冷たく言ったあと、自分の感情にぞっとする。
自分がそんなやつでないという保証がどこにもない。それが恐ろしくなってくる。

さわやかでも快活でもない。夢と希望はどこにもない。
でも、これはまちがいなく青春の映画だ。
自分に甘く、他人に冷たく。まわりと距離をとりながら、傷つくことをめちゃめちゃ怖がっている。
そんな青春を送った、ぼくたちのための映画なのだ。
梅澤監督ありがとう。
“ダメなぼくたちの記録”をきちんと形にしてくれて。

                   森田和幸(ウェブマガジン「キネプレ」編集長)